こんにちは、Power BI サポート チーム 丸山です。
組織で Power BI サービスの利用が進むと、画面上の一覧に表示されるコンテンツが膨大になってくることがあります。
その際、特定のコンテンツを「承認(昇格・認定)」することで、そのコンテンツにラベルが付いて他ユーザーに対して目立たせて表示をすることができます。また、データセットの場合は、その際「検出可能」とすれば、そもそもアクセス権がないユーザーに対してもデータハブに表示をさせることができます。
今回はそれらの機能をご紹介します。
重要
本記事は弊社公式ドキュメントの公開情報を元に構成しておりますが、
本記事編集時点と実際の機能に相違がある場合がございます。
最新情報につきましては、参考情報として記載しておりますドキュメントをご確認ください。
目次
1.承認(昇格・認定)
2.データセットの「検出可能にする」
3.どんなときに使う?
1.承認(昇格・認定)
コンテンツの「承認」を行うと、Power BI サービスの一覧や検索でコンテンツが表示される際にラベルが付きます。これによって、質の高いと評価されたコンテンツを他コンテンツから差別化してユーザーに目立たせて表示することができます。一部の検索で優先されるほか、一部のリストを並べ替えるためにも使用できます。
「承認」には昇格と認定の2種類があります。
承認の種類 | ラベル | 用途 | 設定に必要な権限 |
---|---|---|---|
昇格 | 昇格しました | コンテンツが共有に十分適していると考えた場合、他のユーザーに対して有用で価値があるアピールをする。これにより、組織内で共同作業するためのコンテンツの拡散を促進する。 | コンテンツの所有者、またはワークスペースの書き込みアクセスのあるユーザー(管理者・メンバー・共同作成者) |
認定 | 認定 | (昇格よりもさらに)コンテンツが組織の品質基準を満たしていて、有用で信頼できる優先コンテンツとして拡散を促進する。 | テナント設定「認定資格」で指定されたセキュリティグループ |
承認ができるコンテンツは以下です。
・データセット
・データフロー
・レポート
・アプリ
表示イメージは以下のとおりで、「昇格しました」「認定済み」のラベルが付きます。
// 承認の手順(例:データセット)
Power BI サービス > ワークスペース > 該当のデータセットのメニュー「…」 > 設定 > 承認と検出 > 昇格 or 認定 を選択する
2.データセットの「検出可能にする」
データセットに関しては、「検出可能にする」ことができます。
「検出」とは「承認(昇格・認定)」がされているデータセットについて、そのデータセットへのアクセス権を持たないユーザーにもデータセットハブの一覧に表示をさせることを表します。
「承認(昇格・認定)」はラベル付けしてユーザーに目立たせて表示をする方法ですが、他のすべてのデータセットと同様、データセットに対するアクセス権を持つユーザーにのみ表示されて、アクセス権を持たないユーザーには表示されないため、アクセス権を要求することすら困難です。この問題を解決するため、「承認」されたデータセットは「検出可能」としてマークすることで、アクセス権を持たないユーザーにも表示され、その後は、提供されている任意のアクセス要求メカニズムを使用してデータセットに対するビルドアクセス許可を要求できます。
// データセットハブの表示
「検出可能にする」ための手順は以下です。
1の承認をする設定画面で下部「検出可能にする」にチェックを入れて適用します。
検出可能にするには以下のテナント設定が有効化されている必要があります。
・昇格したコンテンツを検出可能にする
・認定コンテンツを検出可能にする
これらのテナント設定を有効化すると、コンテンツの承認(昇格・認定)が可能な指定ユーザーは、そのコンテンツを検出可能としてマークすることができます。ユーザーやグループを指定して、許可される指定グループから除外することもできます。
検出可能の設定が可能なメンバーは、承認されたコンテンツが存在するワークスペースの管理者、またはメンバーロールを持つ承認されたユーザーです。つまり、これらのロールがあれば、承認「認定」の処理が不可のユーザーだとしても、すでに「認定済みのデータセット」に対して検出の設定が可能です。
また、検出可能として承認されたコンテンツについてアクセス権がないユーザーに対してもそれを検索や表示をさせるには、テナント設定「コンテンツの検出」を有効化しておく必要があります。
Note
3.どんなときに使う?
使い分けとしては以下のパターンが考えられます。
1.アクセス権のあるユーザー内の一覧表示で、特定のコンテンツ表示を目立たせる(差別化する)
⇒承認の昇格と認定の2段階でラベル付けをする
2.1で表示を差別化したいのはまとまったレポート群である
⇒レポート単体でも承認(昇格・認定)できるが、アプリごとで承認することもできる
3.アクセス権のないユーザーにも存在を知ってもらう(アクセス権の要求を出す機会をつくる)
⇒承認(昇格と認定)を設定する際に「検出可能」にする
参考情報
- 公開情報:承認 - Power BI コンテンツの昇格と認定 - Power BI | Microsoft Learn
- 公開情報:コンテンツの認定を有効にする - Power BI | Microsoft Learn
- 公開情報:データ ハブを使用したデータ検出 - Power BI | Microsoft Learn
- 公開情報:データセットの検出可能性 - Power BI | Microsoft Learn
以上、本ブログが少しでも皆様のお役に立てますと幸いでございます。
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