Power BI サポートチームへのお問い合わせ時に気をつけるポイント

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こんにちは、Power BI サポート チームの山崎です。
日頃から、マイクロソフトのサポート サービスをご利用いただき誠にありがとうございます。
本ブログでは、これから Power BI サポートをご利用いただく方から常連の方まで、すべてのユーザー様へ向けて、トラブルシューティングが必要となるお問い合わせをいただく際に注意すべきポイントについてまとめております。

ご参考情報:Power BI サポートチームでご提供しているサービスの詳細については、以下過去のブログ記事をご覧ください。
Power BI のお問い合わせについて
Power BI の開発支援・コンサルティングを含む内容に関するお問い合わせについて

重要

本記事は弊社公式ドキュメントの公開情報を元に構成しておりますが、本記事編集時点と実際の機能に相違がある場合がございます。

最新情報につきましては、参考情報として記載しておりますドキュメントをご確認ください。


1. お問い合わせの種類を理解する

サポートチームにいただく Power BI のトラブルシューティングに関するお問い合わせは、デスクトップアプリである “Power BI Desktop”、クラウドサービスである “Power BI サービス”、関連アプリである ”オンプレミス データ ゲートウェイ“ など、実に範囲が広く、それぞれの特性に応じてお問い合わせの種類が異なります。
例えば、Power BI Desktop に関する問題は、ローカル環境に起因する問題やデータモデリングに関連することが多く、Power BI サービスに関する問題は、データ接続、ライセンス、権限周り、パフォーマンスに関連することが多いです。
まずは、どの種類のお問い合わせをしているのかを明確にしましょう。


2. 問題の発生条件を明確にする

問題が発生した際には、具体的な発生条件を把握することが重要です。以下のポイントを確認しましょう。
・発生時期:いつから問題が発生していますか?
・発生契機:何かの変更によって発生するようになったなど、きっかけになっていそうなことはありますか?
・発生場所:特定のファイルやコンテンツ(レポート、ダッシュボード、セマンティックモデル等)、ワークスペースで発生していますか?
・発生ユーザー:ユーザーによって事象有無が異なりますか?異なる場合、権限や環境など違いはありますか?
・発生環境:使用しているデバイス、アプリやブラウザのバージョン、ネットワークなどによって事象有無が異なりますか?
・発生頻度:問題は常に発生しており再現性がありますか?それとも特定の条件下や時間帯のみ発生していますか?


3. お問い合わせに含めるべき情報

お問い合わせ時には、できる限り以下の情報を含めることにご協力ください。
調査を進める上で必要な情報が確認ができない場合は、サポートエンジニアより詳細をヒアリングさせていただきます。
これらの情報がお問い合わせ時から明確になっていると、調査箇所を絞り込んだ上で事例・障害の確認や検証、調査方針の検討をスムーズに進めることができます。

・詳細な問題の説明:具体的にどのような問題が発生しているのか、詳細に説明してください。
・エラー画面のスクリーンショットやテキストコピー:問題を視覚的に確認できるように、スクリーンショットや Activity ID、発生時刻などすべてのエラー情報を含めたエラーメッセージのテキストコピーを添付してください。
その際、画面ショットについては、エラー箇所の一部だけではなく、画面全体のスクリーンショットやエラー情報を全ていただくことで、事象をより正確に確認することが可能となります。
・再現手順:問題を再現するための具体的な手順を提供してください。
・使用している アプリのバージョン:使用している Power BI Desktop やオンプレミス データ ゲートウェイ、ブラウザなどのバージョン情報をお知らせください。
・環境情報:Power BI Desktop やオンプレミス データ ゲートウェイに関するお問い合わせの場合は、インストールしている OS のバージョン情報やシステム要件を満たしているかどうかお知らせください。

ご参考情報:システム要件については以下公開情報をご覧ください。
Power BI Desktop の取得 ‐ 最小要件
オンプレミス データ ゲートウェイをインストールする - 要件

・お問い合わせのゴールや優先度等のご要望:例えば、更新エラーのお問い合わせをいただいた際、エラーの回避や解消が優先なのか、原因の特定が優先なのかは、ユーザー様のご状況によって異なるかと思います。 
優先事項によって調査方針も異なってくる場合がありますので、ご要望がありましたら詳細をお知らせください。

Power BI サービスに関するお問い合わせの場合は、お問い合わせの内容に応じて、確認ができる範囲で以下情報をお知らせください。
・テナント ID
・リージョン情報
・データセット ID
・ワークスペース ID
・レポート ID
・ダッシュボード ID
・キャパシティ ID( Premium/Fabric 容量を使用している場合)

ご参考情報:サポート チケットのベスト プラクティス - Power BI | Microsoft Learn


4. お問い合わせの例

具体的なお問い合わせを例に挙げて、担当より追加でヒヤリングが必要になる例・適切に情報提供いただいている例を紹介いたします。

(1)Power BI Desktop で新規レポート作成を行っている中で、コネクタを選択データソースに接続できない事象が発生した場合のお問い合わせ

追加でヒヤリングが必要になる例
Power BI でデータソースに接続ができない。

適切に情報提供いただいている例
Power BI Desktop を使用して SharePoint Online のデータソースに接続したいのですが、エラーが発生しているため解決方法を教えてください。
詳細は以下の通りです。
再現手順:
“データを取得” から SharePoint フォルダーコネクタを選択し、サイト URL(https:// * * ~)を入力し、次の画面で “匿名” を選択して接続を試みます。
すると、“提供された資格情報で認証することができませんでした。もう一度お試しください。”というメッセージが表示されます。(画面ショットを添付します。)
その他情報:
OS windows 11
Power BI Desktop が古かったため、最新版(*...* 64-bit))をインストールし再度試しましたが、事象が再現しています。

(2)Power BI サービスでこれまで正常に更新できていたセマンティックモデルで更新エラーが発生するようになった場合のお問い合わせ   

追加でヒヤリングが必要になる例
Power BI サービスで更新できなくなった。

適切に情報提供いただいている例

Power BI サービスでこれまで更新できていたセマンティックモデルにて “テーブルの列 ‘***’ が見つかりませんでした。” というエラーが発生するようになり、現在も事象が継続しています。業務へ影響が生じているため、対処策を優先とし、原因追及の調査もお願いしたいです。
詳細は以下の通りです。

・これまで 1 日 3 回のスケジュール更新が問題なく完了できていたが、〇月〇日以降、以下エラーが発生し更新できなくなった。
(エラーメッセージ全文のテキストコピーと、Power BI サービス上で対象のセマンティックモデルの更新履歴にてエラーを確認した画面ショットを添付します。)
・手動更新でも再現する。
・データソースはオンプレスの SQL Server で、オンプレミス データ ゲートウェイ(ver.***)を使用し、インポートモードで接続している。
・ワークスペース ID(groups ID)とデータセット ID(datasets ID)
 https ://powerbi.com/groups/11aa111-a11a-1111-1abc-aa1111aaaa/datasets/…
(Web ブラウザでセマンティックモデルを開いた際のアドレスバーに表示されるURLを記載します。)

・テナントID
https ://app.powerbi.com/homes?ctid=******************

・リージョン:東日本
( Power BI サービスの右上のバーで、[ヘルプとサポート]>[Power BIについて]をクリックすると、[データの保存先]にリージョン情報が、[テナントのURL]欄の「ctid=」の後ろにテナントIDが表示されます。)


5. サポートチームからのお願い

Power BI サポートチームでは、ユーザー様のお立場やご状況に寄り添いながら、事象を正確に把握しゴールの認識合わせができた状態でご支援させていただくことを目指しております。
このため、メールでのご連絡に加え、積極的にお電話や Teams 会議でのサポートを提案させていただいております点、何卒ご協力いただけますと幸いです。

お急ぎの場合、できる限りのスピード感で最大限のご支援を目指してまいりますが、事例がなくお客様のご環境特有の事象であったり、開発部門と連携した深い調査が必要な場合、数日での解決が難しいことが想定されますので、問題が生じた場合は、スケジュールに余裕をもってはやめのお問い合わせをご検討くださいませ。


以上、本ブログ が少しでも皆様のお役に立てますと幸いです。

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